ニューヨーク、街と人、そして……
by seikiny1
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花と蝶
 雨模様の日々が終わってみたら、裏庭のチューリップも終わってしまっていた。Brooklyn Botanic Gardenのチューリップの美しさに気をとられているうちに散ってしまったような気がしてなんだか申し訳ない。
 この間まで、たくさんの黄色いタンポポが目を楽しませてくれていた庭には、白い綿帽子がぼんやりと突っ立っている。その間を飛び回るモンシロチョウを眺めながら、幼稚園の頃、父が「お母さんは夜の蝶」とからかっていたことを思い出していた。同窓会か何かで、少し遅くなった夜のことだったと思う。あの夜、父がなにを言っているのかはわからなかったけれど、<夜の蝶>という言葉は40年間、頭に張り付いたままで、蝶を見ると母のことを思い出してしまう。
 今では、それと似た、それ以下のくだらない冗談を言う自分がここにいて、赤の他人である、窓の下の2組の若い男女は庭の手入れに余念がない。Tシャツ姿で体を動かす彼らを見ているうちに、出かけたくなってしまった。
 この部屋の中にいると外の気温がつかみにくい。Tシャツ、太陽の光を手がかりに僕もTシャツで外へ出てみると案の定、暑いくらいの日差しだった。すれ違う女性が微笑みかける。だから春は好きなんだ。歩道で天を仰いでいる男がいる。スナップルを飲み干すところだ。夏の情景。
 見上げた空は夏の色をしており、入道雲の合間に飛行機が乾いた音を引きずりながら消えていく。公園の中は、裸で寝転ぶ人、フリスビー、キャッチボール、サッカーをする人。木陰で本を読む人、BBQをする人などなど。思い思いに日の光を愉しんでいる。来週は弁当でも詰めて、一日を過ごそうか。
 気づいてみると、うっすらと汗ばんでいた。帽子代わりに日本手ぬぐいを持ってくるとよかった。

 2時間ほどの散歩から帰ってみると、部屋は暑く感じられ、窓を開けて今年初めてのアイスコーヒーを飲む。裏窓の向こうでは、庭の手入れもあらかた終わったのか、白いプラスチックのチェアを洗っているところだ。
「???」
 男性がスプレーを使いなにかを吹き付けている。よく見てみるとブリーチだ。殺菌をしているのだろう。
 こんな光景に接すると、今の、アメリカ、ニューヨークの実情を見せつけられるようで、わけもなく哀しい気持ちになってしまう。きれいに掃除したあとは、ご褒美にBBQでも食べるのかな?

 モンシロチョウが飛んでいる。
 来週は母の日。明日は葉書を書こう。
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by seikiny1 | 2008-05-05 08:15 | 日ごろのこと
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