ニューヨーク、街と人、そして……
by seikiny1
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パニック
 まるでパニック映画のひとこまを見ているようだった。

 外でランチを食べているときに見たつむじ風は予兆だったのか?
 ばらばらになった新聞紙は、弧を描きながら空に吸い込まれるように舞い上がっていく。
 食後のいっぷくを楽しみながら見上げたビルの間に見え隠れする小さな空は、だんだんと黒味を増していっていた。
「雨がきそうだな」
 そういえば、昨日の予報では月曜、火曜と傘のマークが出ていた。今朝、なにげなく見上げたビルの壁には、「大型のハリケーンがノースキャロライナ州を通過中」との赤い電光掲示が出ていた。話はそれてしまうけれど、ハリケーンを”She”で扱う感覚は好きだ。
 条件はそろっている。

 それでも、のんきなもので、ボーっとしながら10分ほど街を見ていた。
 再び目を上げたときには、西の空に雨が降り始めていた。こちらでは曇り空ながらもしずくのひとつも落ちてこないのに、あちらではかなり大粒の雨が落ちている。
 そうこうしているうちに、西の方から駆けてくる人の群れを追うように雨が近づいてきてしまった。雨はどんどんと人間を追い越していく。
「ポツン」と来た瞬間に立ち上がり、雨の足音に追われぼくも走り出していた。
 逃げ惑う人々の中には転げてしまう者、屋台や信号待ちの車にぶつかってしまう者、買ったばかりのランチを落としてしまい踏みつけられる者、そんな人たちがまるでブラウン運動のようにぶつかり合いながら思い思いの方向へ走っていく。信号なんか守っている場合ではなく、まさに上を下への大騒ぎだった。
 そんな人たちをよけながら走っているうちに、とうとう雨に追いつかれてしまい、ほんの数秒間でずぶぬれになってしまった。

 われわれはなんと椿事に弱い生き物なのだろう。学んでも、忘れやすい動物なのだろう。日ごろ心に言い聞かせていることなんか、ほとんどの人にとって無用のちょうぶたうのようだった。
 それにしても自然の力のなんと大きく、その前で僕たちがいかに無力であることか。

 30分ほどして見上げた空はもう青空で雨のかけらもない。
 そういえば、あの日も抜けるような青空だった。
 ニューヨークは、明日、9月11日を迎える。
 この6年間でなにが変わったのだろう?なにかが変わったのか?



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○<なにか>を感じられた方。
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by seikiny1 | 2007-09-11 08:53 | ニューヨーク
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