「モチベーションが上がらなくて」
「はぁー、そうですかー」
子供の頃大人気だった漫画『おそ松くん』の中でイヤミは「ミーはおフランス帰りザンスから……」とよく言っていた。人々はわかったような、わからないような。きっと遠い、遠い昔から日本人は外来語というものが好きだったのだろう。古くは中国、朝鮮からのものですでに日本語として定着してしまっているものもそう少なくはないはずだ。
それまでもたまに耳に、目にしており意味もなんとなくわかっていたのだけれど、永遠のそのまんま(芸名:東東国原宮崎県知事〉がいなかったらきっとこの言葉を調べてみることもなかったと思う。選挙中、就任直後の彼を取り上げた報道でやたらと目立ったのがこの言葉「マニフェスト」。要は(選挙)公約ということらしい。言葉のマジックだなー。
多くの政治家の手垢にまみれてしまった〈公約〉という言葉。その降りかかるイメージを避けるために彼らはこんな外来語を使うのかな?聞く方は最初こそ「んっ?」とは思うけれどその寿命はそう長くはないと思う。数年もすれば公約=マニフェスト≒ウソという公式は誰の頭にも定着しているでしょう。
今回の参議院選挙でも日本のあちこちで聞かれることでしょう、この言葉。
次はエクスペンスかな?
使っている方も、うなずく方もなぜか自分が偉くなってしまったような気分になってしまう外来語。また、たとえその言葉の意味をはっきりと知らなくても「訊くに訊けない」なんていう場合も少なくはない。
「なーんだお前、こんなことも知らないのか」、そんなこと誰だって言われたくはない。とにかくこれを使えば煙に巻きやすく、巻かれやすい。そしてひとつだけ言えることは全然偉くないということ。冷めた目で見ると阿呆にしか見えない。
「モチベーションが上がらなくて」
「やる気がないだけだろ」
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新カテゴリー≪ひとことにひとりごと≫は
新旧含めて、日々出会うことばに対するボヤキです。
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