ニューヨーク、街と人、そして……
by seikiny1
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likeとwant。そしてjobとwork。
D:“I don‘t want to stay here, do you?”
(この町はよくないな、行こう。いいだろ?)
S:“I told you.”
(だ・か・ら、行く前から何度も「無駄足になるからやめよう」って言ってるだろ。だいたいここは目的地じゃないんだから)

D:“I like this room, don‘t you think so? Let’s  stay a couple of nights here.”
(この部屋いいねー、そう思わないか?あと2、3日ここに泊まろうよ)
A:“No.”
(あ・の・ねー、ほんのさっきまで「高いなー。でも疲れちゃってもう他をさがす気力ないよ。一泊だけここでいいだろ?」って言ってたくせに。なんで冷蔵庫と電子レンジを見た瞬間にそんなに変わることができるんだ?いい部屋だよたしかに。でもタ・カ・イ。あんたはいいかもしんないけど後でしわ寄せがくんのは俺なのよ……)

 僕は短い英語に長い日本語をこめるのが得意だ。
 砂漠の中を走り抜け、なんとかアリゾナ州フェニックスに着く。ニューメキシコ州のアルバカーキは急遽キャンセル。そしてこの町を来週の頭まで出ることができないことは昨日の朝にはわかっていた。どうやら、明日からの二日間を除いてまたもや無為な週になりそうな気がする。

一ヶ月が過ぎ、いまだに引っ張りまわされている。


「一番好きなことを仕事にしちゃけないよ」
 十数年前に言われた言葉。これまでも折に触れて思い出していたけれど、まさか砂漠のど真ん中で思い出す羽目になろうとは。この言葉を言われた状況、その人の顔までもが蜃気楼の中に浮かんでくる。
 聞こえてきたものはしょうがない。聞いておくことにしよう。
 そりゃあ、好きなことを仕事にできることは理想ではある。けれども、そうは問屋がおろしてくれない。
「大好きなことを仕事にしています。だからとっても楽しくて充実した毎日です」
 うん、うん。そりゃよかった。おめでとう。
 それでもかく言う人も百のうち百が好きであるはずはない。その仕事の本質が好きであるからこそ、普通では「いやだ」と思うようなこともこなせてしまう。なにかを我慢しているという意識すらないことだろう。それはあり余るプラスを持った<好き>が、<いや>の凹みを埋めてくれるから。
 ずっと好きなことをして生きてきた。きっとこれからもそうだろう。こんな僕でも「全てが好き」、と言い切ることのできる仕事を持ったことはない。たったの一度だけそれに近いものを手に入れたけれど、それですら先ほど言ったように穴ぼこに「好き」と書かれた砂利をドサドサと流し込んで平地にしながら歩いていたように思う。百分の百に出会うことはこの先もないだろう。出会いたいとも思わない。パッと見たかぎりでは平地に見えるそこも実はプラスの砂利で埋められている。だからこそおもしろいし、やりがいも出てくる。ただただ平坦な路を歩くのはなんの面白味も伴わない。

 生きていく上でlikeとwantは必要な言葉だ。いや、その言葉のために誰もが生きている。
 jobの中にlikeとwantをあまりにも露骨に出しすぎてはいけない。それができる人を羨望のまなざしで見る僕はたしかにいるのだけれど。それを出していいところ、そこはwork。

「許す」べきか「許さない」べきか。
 テキサスに来てから花が好きになった。これからは花びらをちぎりながら決めていこうか……。
大変です。


○この記事を読まれて<なにか>を感じられた方。
ここを押していただけたらウレシイです。



○新しいブログ《ボーカンシャ》です。よかったらのぞいてみて下さい。
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by seikiny1 | 2006-05-30 13:19 | 旅のボヤキ
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