ニューヨーク、街と人、そして……
by seikiny1
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つきあいたい
 出会いを求めてそこへ行く。
 こちらからの要望は何も出すことが出来ない。そこがまたいい。その顔ぶれは日によって、訪れる時間帯によって全く変わってくる。
「ついさっき見かけたあの娘は……?」、と思って探してみてもその影すら見かけないこともある。そこにはぽっかりと空席があるのみ。
 名前も聞いたことのないような娘と出会ったりもする。小柄な美人の集まるところは、それなりに有名な人が肩を並べている。雑多な人が腰を下ろしている所へ足を進めると、そこにはずらりと見ず知らずの人達が退屈げな笑みを浮かべて僕を見つめている。グッとくる瞬間だ。以前から話してみたかった数人姉妹の末っ子なんかがただ一人うつむき加減に寂しげな笑みを浮かべていると、ついついやさしく抱擁して連れていってしまう。彼女のお姉さん達が見つかるまでは、しばしのお預け。お話をするのはやはり姉妹が全て揃ってからのほうがいい。人づてに話だけを聞いただけでまだ顔すら見たことのない人と出会ったりすると、周りの事など気にせずにその場で強く抱きしめてしまいたい衝動に駆られてしまう。
 しかし何よりも楽しく、興奮してしまうのは全く見ず知らずの娘だ。話しているうちに「こんな素敵な娘がいたんだ!」、口にこそ出さないけれど時間を忘れてむさぼりついてしまう。こんな体験はオシャレで、埃臭くないこざっぱりしたところではなかなか出来ない。こういった場所であるからこそ、そんな純粋無垢な娘と出会える。もしこれが別の場所であったなら、その存在にすら気付かずに素通りしてしまっていることが多いように思う。そんな魔力がここにはある。そして、こんな場所だからこそ冒険も出来る。財布から出る金額は、以前では考えられないことだったけれど、微々たるものだ。この金額ならば心中したっていい。見ず知らずの女性と話したり、以前は、とっつきにくい、と思っていた女性ともここでは気楽に話すことが出来る。相手も大胆になってくれる。こちらの心さえ定まれば食事に誘い出し、軽く一杯やりながら……、という手だってある。

 そもそも、「行こう!」と気負いたっていくことがないのだからここでの出会いは運命と言ってもいいのかもしれない。ただわかっているのは、そこには誰かが待っていてくれる、ということだけ。何があるかはわからない。心ときめく娘はいないかもしれない。足を踏み入れる直前に絶世の美女が連れ去られていることもあるだろう。もちろんその逆だってあり得る。誰と誰とがうまく行くのかなんて誰にもわかりはしない。それは神の裁量だ。その存在自体がミステリー。

 僕が大好きな古本屋の一ドル本のコーナー。こんな素敵な場所はあまり知らない。
 今日は少しだけ浮気をして、ニューヨーク近代美術館の地下で映画を観た。会員になってしまえばいつでも映画を見に行くことが出来る。何も調べずに行く。素敵な彼女との出会いを求めて。
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by seikiny1 | 2005-03-15 12:01 | 日ごろのこと
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