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ニューヨーク、街と人、そして……
by seikiny1
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都市伝説
海外から帰ってきた時、他の人は真っ先に何を食べるんだろう?
「絶対に、毎回、鉄火丼!」とこたえた知人がいた。
それぞれにあるこだわり。
最初はたったの1回だけ。

NYへ着いて最初に食べたのはダブル・チーズバーガー。
バーガーキングでは、不景気のためか昨年12月から値段を$1.00に設定。
普通のチーズバーガーの方が29セント高いといううれしい逆転現象が起きている。

後悔するとわかっているのに。
ついつい食べてしまうのがジャンクな味。
案の定、数時間後に胸焼けが。
不健康極まりないのはわかってるんですがね。
それでもたまに食べたくなる。
止まらない。
止められない。
不思議な粉でもはいってるんだろうか?

カケラほどの愛想をなんとかキープしている店員とのやり取りで、
なぜか「帰ってきた!」という実感がわいてくるんですね、これが。

日本は日本のよさ。
マクドナルド・ネーさんのニッコリ。
こちらも帰ってきた感をかなりアップしてくれます。
それにしても《スマイル0円》というステッカ―。
本当にカウンター内に貼られているのかな?
まことしやかにささやかれる噂。
こういうのを都市伝説というのでしょうか。


子供の頃の話。
「白●町のラーメン屋、△■軒の裏に行は猫の首が並んでいる」
そんなことを話している大人たちがいた。
もちろん確認になんか行かなかった。
臆病だから。

こんなのもあった。
「たこ焼き屋のおやじは地面に捨てられた割り箸を拾ってる」
今思えば地球にやさしい元祖リサイクル。
実話だったとすればね。

あそこにゴミ箱があったかどうか覚えていない。
誰もが自然な流れで「ポイッ」と割り箸を地面に落とす。
今じゃすましてるけど、中国人の悪口ばかりは言えないな。
そんな噂を聞いて以来ぼく達子供は、
「ポキッ」
オジサンの目の前で割り箸を折って捨てるようになった。
意地悪だなぁ。

西日本とはいえ、たこ焼き屋は少なかった。
大牟田市は九州一お好み焼き屋密度が高い町なので、
その辺との兼ね合いがあるのかもしれません。
ちなみにお好み焼きなんて呼ぶ人はいない。
ダゴ。
お好み焼き屋はダゴ屋。
炭坑の閉山、三井の撤退で過疎化の進む町。
第三セクターなど色々やったが全部コケた。
見事にマルゴけ。
これだけこけ続ける町もめずらしい。
ニュースになるのはヤーさんとか、
つい先日は北九州から遠征してきた警官が、
14歳の少女と援交。
なぜかそんなのばかり。

今はダゴで町おこしをしようとしている。

余談でした。

行動範囲にある唯一のたこ焼き屋は市営プール前の露店だった。
秋になりプールが閉鎖となっても、
しばらくは同じ場所で営業をしていた。
今思うとあんな辺鄙な場所であんな時期に商売になったのか疑問ですが。

そんなわけでぼくの中でたこ焼きとプールは完全にリンクしています。
たこ焼きを食べると泳ぎたくなるし、
プールから上がって寝そべっている時にたこ焼きを食べたくなったり。
それに割り箸。

唯一のたこ焼き屋。
そこでは3個ずつが割り箸に刺されてた。
ガキでもなんとか買える3個。
1個ずつ売ってたのではオッチャンだって大変だ。
その落としどころが3個だったんだろう。
経木の皿にのせて右手小指のないオッチャンが渡してくれる。
もちろんナプキンなんてしろものはない。

たこ焼きは、
爪楊枝ではなくて割り箸とリンクする。
日本レストランの床、先の方に醤油のしみのある割り箸の片割れにたこ焼きを想ったり。


「なんて食べ方をするんだ!違う!」
透明パックに並ぶたこ焼き。
器用に爪楊枝で持ち上げる人たち。


最初に自分の中に根づいた文化が根幹を決定する。
最初に根を下ろした土地が好きになるように。
どんなにいやなことがあってもニューヨークが好きなのは、
きっとたこ焼きの割り箸と同じ理由なんだろう。


2010年3月某日。
陽の落ちた地下鉄東高円寺駅前。
人待ちをしながら急に泳ぎたくなってきた。




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by seikiny1 | 2010-04-09 08:48 | 日本とアメリカと
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