ニューヨーク、街と人、そして……
by seikiny1
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ブラウンバッグの街
映画館でコーラを買わなかったように、
飛行機でビールは買わない。
以前は無料飲み放題だったのだからなおさらだ。
財布の痛みよりも心の障壁の方が高い。
かといって国際線にビールを持ち込むことはできないし……。

あ、そうだ。
簡単なことだ。
免税品を持ち込んじゃえばいいんだ!
さすがにビールはないけれど、
JFK空港ではJack Daniel's 500ml瓶を仕込んで搭乗。


プラスチックカップにバーボンを注ぎ、
(こっちは無料の)クラブソーダを加える。
日本で流行っているらしいハイボールで雲上人。

それにしても。
空の上でいくら盃(?)を重ねても酔わない。
それでもリラックスはできる。
暇だし、眠れない。
減っていくバーボン。

「あら、あなた持ち込みはダメなのよ」
いきなり降ってくる天の声。
乗務員のネーサンが立っていた。
(そうか、だめなのか……)
「没収」という言葉がよぎり半ば諦めたのだけれど、
「ココ、入れとくからね」
ボトルを頭上コンパートメントに放り込んで行ってしまった。
むろんそんなことで負けはしない。


確実に流行りそうな気配がある。
水筒。
ステンレス・ボディーの水筒。
Poland Spring、evian……
夏場にはどこのゴミもはこのボトルで山盛りとなる。

タバコの税金は上げても、
デブ税を見当はしても、
飲料水ペットボトルのデポジット課金法案は通りそうもない。
増えるゴミ。
温かくなる地球。
そんな現状に少しずつ水筒を持ち歩く人が増えてきている。
おまけに景気の方も数字ほどには持ち直しておらず、
大瓶の飲料水を買い。
水道水にフィルターをつけ。
自宅で水筒に詰める。
財布にやさしい。

どうでしょう。
今年の夏から水筒を持ってみられては。
セールスマンじゃありませんが。

だが、ぼくは……。
水筒は近々買おうと思っている。
でも水は入れないだろう。
ビールを入れる。
街に水筒を持つ人が増えれば増えるほど、
路上でビールが飲みやすくなる算段。
風景にとけこんでさえしまえば目立たない。
水筒に移し替えてしまえば、
神経を使わなくて済む。
あっけらかんと、おいしく、おいしくビールを頂くことができる。


アメリカへ来た頃はこんなアメリカが好きだった。
法律上、路上での飲酒はNG。
それでもブラウンバッグ(紙製茶袋)をかぶせれば問題ない。
警官に対するリスペクト、
他の人に対する思いやりさえ持ち合わせていれば。
聞いた話では、
当時ニューヨーク市長であったコッチさんでさえ、
ブラウンバッグからビールを飲む姿をしばしば目撃されていたという。

いつの頃からだろう。
世知辛くなってしまった。

たとえブラウンバッグに入れていていようが、
問答無用でチケット(違反切符)を切られるようになってしまった。
法律的にはあちらに<分>があるのでしようがない。
それでも、「らしく」なくなってしまったこの街は寂しい。
おもしろいのは同じ市内とはいえ、
場所をブルックリンへと移すとグンとゆるくなってしまうこと。
人情。


「いいなぁ……」
新聞を読みながら頭の中に春が来た。
遠い昔を思い起こさせる記事。
《グレース・ピリオドの実施》

街からはパーキング・メーターがどんどん撤去され続けている。
もうしばらくすると、
"DOES NOT WORK."
と書かれた袋をかぶるメーターも過去の風景となってしまうだろう。
メーターからMuni-Meterというものへの置き換えが進んでいる。
要するにコイン式から、紙幣、カードへ。
カウントダウン式メーターから、有効期限の書かれたカードへ。
駐車する人はワイパーにカードをはさんで車を離れる。

「ちょっ、ちょっと待ってよ。ほんの今切れたとこだから……」
「だめ」
「頼むよ」
「無理。遅すぎたわね。残念」

ビールは冷たい方がいいけど、
警官は温かいほうがいい。
罰金の100ドルはデカイ。
とりあえずだだをこねる。
それでもダメなものはダメ。
四角四面。
杓子定規。
最近のチケット発行はオンラインになっているらしく、、
現場の端末ではキャンセルなどできないらしいが。

そこ(カード)に数字がある以上、
ドライバーも「今」を主張できにくくなってしまった。
その数字は明らかに「今」でない場合が多い。
デジタルは冷たいな。


グレース・ピリオド。
駐車時間を超過しても30分以内であれば警官の裁量にまかせる。
そんな時間。
機械が人間に、
法律が現場に歩み寄る。

こんな法律(?)ができるNYが僕はやっぱり好きだ。
アソビは潤滑油であるばかりか活力となることをわかっている。
線で人間を縛るこなんてはできない。
ぼくらは「1」でもなければ「0」でもない。
縛るのであれば幅のある帯でなくてはならない。
国境だって幅1cmの線でコントロールすることはできない。
ここはいい街。


NY行きの飛行機。
搭乗前に免税店で買ったWild Turkeyをお茶のペットボトルに移しかえる。
350mlをNYに着くまでに飲み終えてしまった。
1杯8ドルで換算すると96ドル。
100ドル近くを航空会社は失ったわけだ。

「持ち込みOKですよ。でも15ドル申し受けています」
そんなグレース・ピリオドがあれば。
ぼくのような小悪人もきっといなくなり、
航空会社にもなにがしかの金が落ちる思うのだけれど。

歩み寄りましょう。





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by seikiny1 | 2010-04-06 09:03 | 日本とアメリカと
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