ニューヨーク、街と人、そして……
by seikiny1
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桃色遊戯
『君は天然色』という歌があった。
19歳の頃だったと思う。
「バラ色の人生」などというけれどどんな色なんだろう?

「不景気になると黒色が流行る」
1980年頃、母の言葉。
川久保玲や山本耀司が流行りだし《カラス族》という言葉が生まれた頃。
そんな母の言葉と同じものに出会った。
「黒いフアッションが減少傾向、景気の持ち直しか」
そんな見出しだったと思う。
1週間前、ネットのニュースサイトにて。


「ニューヨークの街の色は?」
真っ先に思い浮かぶのが黒。
スリフト・ストアに行ってもTシャツ・ラックで白の次に多いのが黒。
圧倒的な割合を占める。
こんなのはやはり中古衣料を見るのが一番わかりやすい。
これがカリフォルニアへ行くと水色、オレンジ、黄色。
そんな色が増えてくる。
そんなわけでぼくのタンスも黒が多い。
それにしても。
久しぶりに新品Tシャツに腕を通すあの感覚を味わってみたくもある。

ニューヨークでは昔から黒がもてはやされる。
誰が着ても「それなりに」洒落て見えないこともない。
主張する色じゃないから応用がきき、
ワードローブを圧縮することができる。
住宅環境の悪いニューヨーク、
黒が多いのはそんな理由も大きいはず。

そんなニューヨークにもやっと春がやってきたようです。
今日の日中は20度。
10日ほど前には「あわや」と思わせる日々もあったけれど、
今回こそは本物の春でありますように。
それでも自然のことは自然が一番知っていて、
無彩色であったこの街にもこの2週間ほどで様々な差し色が出てきた。
草花、木々の新芽……。
この時期の散歩は生命の匂い。


自分のことや、状態を色で表すことの出来る人が羨ましい。
ぼくにできるのは、そんな抽象的なものじゃなく、
身近で印象に残ったもの。
夏休みだったら海の碧や深緑の翠であったり。
冬休みは白。
そして今回の帰国はピンク。
とはいっても、そんな場所に足しげく通ったわけではなく、
(その昔、風俗業界のことをピンク業界なんて言っていました)
ずっと桃の花が身近にあったから。
白梅よりも濃淡の差こそあれ桃色が多かった。


5歳年長の従兄。
帰省時には足かけ4日をつぶして相手をしてくれました。
飛行場で笑顔の出迎えにはじまり、
墓参り、家系ルーツ探索の旅、ジャンクフード紀行、温泉……
日中はどこへ行っても目端に梅の花。
きっとこの先、梅の花を目にするたびに短かくも幸せだったこの日々を思い出すことでしょう。

横浜へ移動する途中に立ち寄った太宰府天満宮。
ここも梅が満開で、
口からダラダラと血を流している園児の背景で、
満開の梅がなんだか和やかな空気にしてくれたり。
最後に訪れた高校生時代には見向きもしなかった。
幹が割れ、太い枝につっかえ棒を抱いた老樹や
古い建築物に目を奪われながら、
「お前もいい歳になったんだな」
そんなことをつぶやいている。

最近一番興味のあるのは苔。
日本に来るとどうしても苔のある方へ、ある方へ。
引っ張り込まれている自分がいます。
さて、こんな自分を色にたとえるとしたら何色だろう?

横浜の住宅地でも梅は咲き始めで、
熱海の梅園のものはほとんど散ってしまっていた。
残り少ない梅を見上げながら入った足湯。
あの「ジーン」とした熱さが今もよみがえってきます。


それにしても。
これほど梅の花を身近に感じた記憶がない。
やはり、
というか桜の存在が大きい。
これからはきっと梅も大きくなっていくのだろうけれど。

近所の通りではまだ若い枝垂れ桜が花をつけだした。
今月末には花見に行こう。
人の少ない週日を選んで。
もちろんバッグの二重底によく冷えたビールと弁当を忍ばせて。
花見の名所、植物園は持ち込み禁止だから。


バラ色の人生。
それは一色ではなく、様々な想いが織りをなす
世界にひとつしかない色なんだろうね。
それを絵にすることなんか不可能な。
今回、横糸に桃色が加わりました。


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by seikiny1 | 2010-04-02 12:03 | 日本とアメリカと
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