ニューヨーク、街と人、そして……
by seikiny1
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「いやー、ぼく、やろうろしたんだよね。
でもできなかったんだ。
何度も、何度もがんばってはみたんだよ。
でも、だめだった。
根が正直者だからさー、決められたことはやることにしてんだ。
いや、気がすまないと言ったほうが正確かな。
でも、いくらこちらにやる気があっても、そちらがこれではねー。
こいつに関しては、ぼくではなくそちらのせいだと思うんだけど君の意見はどうだろう?
少なくともぼくの方に落ち度はないよね。
だってやろうしたんだもん。
そのことは、実際にこいつを見ればわかるだろう。
神様だってできはしないってことさ。
神様にできないことがこのぼくにできるはずはないからねー。
神様ができなかったことをいったい誰がとがめだてするというんだい?
そんなことできっこないよね。
ところで冒涜という言葉のあることを君たちは知ってる?
ま、神様をバカにしちゃいけないってことなんだけど。
そういえば、さっき行った図書館で向かいに座っていたおばさんなんだけどね。
大声で言うひとりごとってひとりごとになるのかな?
それにね「ガーオッ」って轟音を立て、続けさまに痰を吐くんでまいっちゃったよ。
ま、季節柄しょうがないかもしれないんだけど。
30分ほどで席を立ったんだけどね、テーブルの上に大きな本を残していきやがるんだ。
笑っちゃうのがその本のタイトルさ。
「Dictionary of the Bible」ってんだから恐れ入っちまう。
神ってのはその程度の存在になっちまってるのかもね。
でも、神様ができないことを怒ったりするのにはあんまり感心しないなー。
だって、ちょっと考えてみてごらんよ。
ぼくはひとつも悪いことなんてやっちゃいないんだ。
どちらかというと、これは決め付けたくはないんだけどね、君たちのほうにやる気というものが欠如してんじゃないのかな。
あ、怒んないでよ、たのむから。
決して悪気があるわけじゃないんだ、ただ、事実を公正に考えてみただけさ。
だってそうだろ、やる気満々だったらこんなこと起こりっこないはずなんだ。
ほんと、200回くらいはやってみたと思うんだ、でもだめだった。
しょうがないだろ、これじゃ。
ぼくだっていろいろと考えては見たさ、でもね、ほかに選択の余地がないんだから仕方なくってってわけさ。
背に腹はかえられないからね。
だって、ぼく、もう行かなきゃいけないんだよ。しようがないんだよ。そこのところも十分にくみしてほしいね。ぼくの時間をむだにしてしまったってことをさ。
あ、ちょっと待ってよ。
鼻先で笑ってそんなころやろうとすんだ。
あ、そうそう、言うの忘れてたけど実はさっき動画でこいつがだめな役立たずであるってことを撮ったんだ。
紐のないスニーカーのほうがまだ使えるってことをね。
これって証拠になるって思わないかい?
少なくともぼくのやる気だけは証明してくれるはずだよね。
ぼくのやる気の首根っこを押さえつけたやつが誰かってことをさ。
だから、目先の数字なんてのに惑わされないほうがいいと思うんだ。
これは君のためを思って進言してるんだぜ。
きっとお互い後味だって悪いしさ。
うんほんとうだよ。ぼくはやろうとしたのさ」




 パーキング・メーターにかぶせられたブラウンバッグは実に多弁だ。
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by seikiny1 | 2009-10-10 03:23 | 日ごろのこと
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