ニューヨーク、街と人、そして……
by seikiny1
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
お願い
当サイト・メインコンテンツ内にある全ての著作権は筆者に帰属いたします。無断転載及び流用は固くお断りいたします(トラックバックに関しましてはこの限りではありません)。
以前の記事
カテゴリ
ピンボケなカメラ
 ボンヤリ。我にかえって、それまでなにを見ていたのか考えこんでしまう。目は開いている。なにかが映っていたのもわかっている、それがなにであるかも。しかし、目はそのもの自体を見ていたのか……。
 まるでガラスを見るように。
 映る人の姿。ガラスという物体。向こうに見える人の姿。ガラスの中には通りの向こう側のガラス窓が映っている。その中の人々……。

 電車の中でボーッとしている時というのはそんな状態が多い。見ているようで見ていない。見ていないようで見ている。
 本を広げる人。眉間にしわを寄せてSUDOKUをする人。身体を揺らしながらゲームをする人。白川夜船な人。ヘッドホンをつけた唄う人……。
 僕は見ている人。
 なにか特別な理由があるわけではない。なにかを探しているわけでもない。そこにいる人々の中に自分を映し出しているだけなのかもしれない。

 満員電車ではそんな遊びをする余裕がない。だからいつも混んでいない時間帯の、混んでいない路線に乗る。急ぎ足では心がささくれ立ってしまい、不幸なことにそれは伝染し再生産をされていくから。そんな歯車になるのはゴメンだ。

 焦点を絞れる、しかも自動で絞れるカメラがあるのだから焦点の定まらないカメラがあってもいいと思う。いつも出来上がりはボンヤリ。感情を写し撮ることはできないが、感傷くらいなら映し込むことができそうだ。

 濃いピンク色をした10個の玉を見ていた。前に座る若い女性のサンダルからのぞく小さな爪。艶やかなピンクには、昨夜風呂上りのベッドで膝を抱えながら丁寧に爪を仕上げていく彼女の姿が浮かび上がる。カメラを引いてみると全身が収まり、短く切りそろえられたなにも塗られていない素の爪がiphoneを握っている。
 僕はなぜかホッとしてしまう。彼女の生きている姿が垣間見えたような気がして。女の子である彼女と、生活者である彼女を確認して。
[PR]
by seikiny1 | 2009-08-18 09:14 | 日ごろのこと
<< お尻の思い出 ツケて来んじゃねぇヨ! >>
記事ランキング 画像一覧